ロープ高所作業の特別教育を開催して思うこと。

2016年9月8日 19:07 comment(0) [高所作業]


みなさん、お変わりないですか?

今年の天候はおかしいですね。
雨が降るとなると、災害が起きるほど降り、
全国にいる知人が心配で。。。

消防官や自衛官の方々には、本当に頭が下がります。



既に何度も「ロープ高所作業」特別教育を開催しています。

さまざまな情報が輻輳していて、まったく「妙」な質問を
頂いたりする事もございますが、受講されるみなさんは
とてもまじめに講義を受けて下さいます。

講習時には弊社オリジナルのテキストで学んで頂いていますが、
厚生労働省が発行した事業者向けの

「ロープ高所作業」での危険防止のため労働安全衛生規則を改正します

も添付資料としてお配りしています。

それは簡潔で解り易いからなのですが、へんてこな部分も有るからです。

挿絵を観察すると欧米の方から笑われてしまいそうですが、これが国内の現状なのです。

「みなさん、どこが変ですか?」って講習会の時に訪ねています(笑)



弊社の講習会ではこれに記載している
・身体保持器具
・安全帯
・接続器具
・メインロープ
・ライフライン
と云う機材に「墜落防止器具」を追加して学んで頂いております。

(リトラクタ型墜落阻止器具と云う記載もありますが、特定の商品を示してしまいそうで。。。)

各業界のテキストを取り寄せて拝見させて頂くと危なっかしくて
欧米との違いを理解して頂かないと本当の「ロープ高所作業」の安全はあり得ないと思うんです。


弊社は
メーカーではありませんから、「この機材じゃなきゃダメ!」なんて言いません。
どこの団体にも属していないので、「こうしなさい!それはダメ!とも言いません。

受講生の皆さんの、用意できる資機材で出来得る限りの安全対策を習得して頂いております。
(ちゃんと最新の機材もスキルも知識も習得して頂いています)



さて、

この改正省令では「ライフライン」と呼んでいる「命綱」。

欧米では「ビレイ(Belay)」と言います。
人をロープで確保すると云う意味で、登山をする人は必ずこう言います。

産業用ロープアクセスにおいては、作業中は常にアクティブでなければなりません。

では、どんな方法があるでしょう。

1)Truth Belay
2)Self Belay
3)Conditional Belay
4)Conditional Self Belay

これを明確に出来る指導者は数える程なのですが、弊社の講習会では説明をしています。

何が言いたいかと云うと「手を放しても墜落する事の無い下降器具」は(4)を兼ねている。
と言えますよね。

言い換えれば「手を放すと墜落する下降器具」でも(4)を施せば墜落する危険を排除できると言うことです。

受講生さんの中には、さすがに「シャックルで下降」はしていないものの、エイト環やその手の下降器具を「愛用」されている方にとって、具体的な(4)の工法を教えますと大変喜ばれます。



次は「大きな問題」、

改正省令の求める強度について、二つの問題があります。

1)「十分な強度を有するもの」として
例:コネクタ・・・11.5kNの引張荷重を掛けた場合でも破断しない。

と条文に記載されていますが、国内製品に破断強度の記載がありません。
(最近は強度表示がされている製品が出回っていますが信頼度が。。。)

国内では使用制限荷重(W.L.L)や安全使用荷重(S.W.L)の表示で破断強度ではないんです。

法解釈上
厳密に言えば、破断強度が解らない国産の資機材は使用出来ない事になります。


2)グリップ、ディセンダー・・・11.5kNの引張荷重を掛けた場合でもメインロープの損傷等により保持機能を失わないもの。

と条文に記載されていますが、欧米の産業用ロープアクセスで使用するハンドアッセンダー等は、3〜7kNでメインロープを食い千切ったり本体が破損する可能性があるデータがあります。
それは脆いわけではなくて、人1人(レスキュー時は2人)の荷重程度で耐えれば良いし、本来、衝撃荷重が加わる使い方をしないから何の問題も無いわけです。

この強度の数字は、たぶん国産の三つ打ちロープ用のロープグラブの強度を参考にあてがわれたのでしょう。

法解釈上
厳密に言えば、欧米のチェストアッセンダー、ハンドアッセンダーは使用出来ない事になります。


などなど、??の事が沢山ある「ロープ高所作業」特別教育ですが、
素晴らしい知識やスキルを持った指導者もいらっしゃいます。

みなさん、良い教育機関で学ばれることをお勧めいたします。

追伸
消防関係者の方から多くのお問い合せを頂いております。
一般の建設業とは一線を画した「スペシャル」な講習を致しますので、お気軽にお問い合わせさい。

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