応急手当のガイドライン変更

2011年2月28日 20:35 comment(0) [救護・手当て]


みなさん、いかがお過ごしでしょうか?
西日本は、しばらく暖かい日が続いております。
このまま「春」とはいかないでしょうけれど、
この寒さもあと少しの辛抱ですね。


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今回は、応急手当のガイドライン変更に伴うお知らせです。

2010年10月18日にILCOR(国際蘇生連絡協議会)が、
CPR(心肺蘇生法)とECC(救急心血管治療)の推奨事項に関しての
2010年度版国際コンセンサスを発表いたしました。

同日、AHA(アメリカ心臓協会)がILCORのコンセンサスに基づき、
新しい応急手当のガイドラインを発表しました。

加えて、国際ファーストエイド・サイエンス諮問会議が2010年度版AHA及び
米国赤十字社のファーストエイド・サイエンスに関する手当の奨励事項の
国際コンセンサスを発表いたしました。

こうした科学的なコンセンサスは、CPRとECC、ファーストエイドに関する
国際的な科学と知識を見直す目的で5年毎に改定され、最新の科学的証拠(エビデンス)に基づいて
応急手当てに新しい推奨事項をもたらされ、訓練プログラムに組み込まれております。


当社が皆さんにご提供しているのは
「メディック・ファーストエイド(R)」の応急手当訓練プラグラムで、
当初よりILCOR会議に自発的にメンバーが参加するなど、上記コンセンサスに貢献している企業の
「商品」としての訓練プログラムです。

ですから、このガイドラインに従った「最新の訓練プログラム」を日本国内で
いち早くお届けできるのです。



正確には訓練プログラムを受講して頂いたのが良いのですが、

大きな変更点として、

1)質の高い胸部圧迫の実施で救命の可能性が高くなる
・胸部圧迫の速度が100回以上/1分間

2)早期の胸部圧迫で血流中の酸素を即座に循環
・呼吸停止の意識不明患者には、即座に胸部圧迫(30回)行い、喚起2回のサイクルでCPRを開始

3)圧迫のみのCPRを、消防のオペレーターの方からバイスタンダーへお願いされる(かもしれない)
・応急手当の未訓練者でも実行可能なCPRを、口頭説明で実施してもらう

4)スキルの記憶は訓練後に急速に低下する。頻繁なスキルリフレッシュが技術維持に有効
・スキルの頻繁な評価と補強に向かう必要性は明白である
・スキル・パフォーマンスは必要に応じて、2年という認定の有効期間内に評価されるべきである


などです。他にも多くの変更点が有ります。




では、変更前のスキルは古いのか?ダメなのか?と思われる方。

決してそんなことはありません。
何もしないよりは、何某かの手当てを施すことが良いに決まっています。

・今までより、少しでも助かる可能性が高い方法
・今までより、ちょっぴりでも効果が高いと実証された方法
・少しでも思い出しやすい方法

と言った事を少しづつ積み重ね、向上させて救命率が上がってきています。


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欧米では、「応急手当て」の訓練を受けた証明が求められる職種が有ります。

それは、たとえ医師であっても「証明書」が無ければその業務に従事出来ないのです。

先日も、フィットネスのインストラクター資格取得の為に受講された方や、
米軍施設内での業務従事の為に受講された方がいらっしゃいましたが、それだけ
「応急手当てのスキル」が重要であり、大切だという事なのです。

正しく習ったスキルは
・生か、死か、
・長い後遺症か、早い社会復帰か、
を分けると云われています。


日本では、それほど「応急手当て」の訓練を受けた証明書を求められることはありませんが、
だからスキルもなくて良い。ってことは無いですよね。

欧米で職種によっては必須となっている「応急手当て」のスキル。

国内でも、もっと重要視されるべきだと思います。








MEDIC FIRST AID(R) の名称とロゴマークはMEDIC FIRST AID International,Inc. の登録商標です。

製品が優秀でも・・・

2011年2月22日 21:54 comment(3) [高所作業]


久々の投稿となります。

今年はたくさん雪が降りますね。
事故や災害が発生するほど雪が降るのも困ったものです。

雪による「緊急事態対応」には、みなさん、十分気を付けて下さいませ。


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安全な高所作業を得意とし、その技術を広める活動を行っている当社には
様々な資機材が数多くあります。

新しく開発された製品や、発想の違う製品、現場使用に最適な商品など
同じ使用目的の製品が・・・財務を圧迫するほど(苦笑)

なので、墜落防止器具(フォールアレスター)も、その資機材を使用しておりますが、
どうも「納得されない」お客様がおられ、「お話にならない」ケースも多いので
ついに入手しました。


イメージ



何度も、このコラムに登場している製品で、商品名はご存知の方も多いと思いますが
ベルト巻き取り方式墜落防止器具(以下BBFとして掲載)です。
(よく見ると(R)マークが有りましたのでメーカー名、製品名はここでは伏せさせて
いただきたいと思います。)

大変良く出来ている商品です。
正しく使用し、正しく管理されていれば、大変便利だと思います。
が、良くない部分もありました。

せっかく「購入」したので、更に「安全」に活用したいと思い、
改善なり工夫なり「心しておく事」をまとめておきます。

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●まず、添付されているカラビナ


イメージ


イメージ


ちゃんとした物に取り換えましょう。
・メーカー名は記載や刻印が有るようですが、強度の表示が一切ありません。
・不用意にゲートが開く事故を防止する為の「安全環」と呼ばれる部分が外れる製品が有りました。
・スチール製のカラビナのゲートで手の指やロープを痛める可能性が高いです。
 (ユニバーサルデザインじゃないですね。)

海外で使用されている産業用や救助用のカラビナで、強度表示の無い製品は“皆無”です。



●次いで、本体


イメージ


写真は移動可能距離(巻き取られているベルトの長さ)が違う2種類の「BBF」
6m(黒色)と15m(青色)の製品ですが、黒色の製品の吊り下げ部分を見て下さい。

普通のステンレス製、M8相当と思われるボルトが使用されているのですが、
せん断力を計算すると十分と言える強度が有るのでしょうか?

設計屋ではないので、正確ではありませんが短期荷重で900s位しか持たないんじゃないかと思うのですが・・・
(何かの資料ではせん断力:678sってあったり。。。(怖))

それとも、強度の高い「高力ボルト」なのでしょうか?
(表示刻印が無い製品なのでそれはありえない??)



とはいえ、安全帯の規格(厚生労働省告示第38号)の部品強度の要件によると、

・ランヤードのロープ等
(製品のアイ加工部を含めて15.0kNの引張荷重を掛けた場合において、破断しないこと。)
・巻取り器
(11.5kNの引張荷重を掛けた場合において、破断しないこと。)

をクリアーしていれば良いのかな?

長い距離の落下には十分気を付けると共に、なるべく低い場所で活用したほうが賢明かもしれませんね。



ちなみにヨーロッパのEC規格では、EN-360(格納式フォールアレスター)の基準に合致していないといけなくて、

・合成繊維ライフライン(テープ部分)強度:22kN以上
・機器自体の強度:15kN以上
・人体に与える衝撃荷重:6kN以下

となっています。



●最後に「取扱説明書」


イメージ


著作権の事もあり、現物を掲載することが出来ませんので、使用してある説明写真を再現しました。


「・・・しっかりとした構造物にカラビナや台付ロープで取り付けてください。」
と、コメントが入っているのですが。。。



このカラビナの使用方法は大変危険です。
Y字荷重とかトリプルアクセスと呼ばれ、簡単に壊れてしまいます。


簡単に説明しましょう。

この製品の「性能」欄に85kgの人が0.6m落下した場合、衝撃荷重は4.6〜5.9kNと書かれています。

それは、このカラビナにも同じだけ衝撃がかかるという事ですね。

でも、見て頂くとお解りのように別方向にも力が加わります。
Y字の角度が120度だとすると、同じ力が3方向に働きます。

正しいアンカーによってセットしましょう。


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製品は、とても良く出来ていて素晴らしくても、カラビナ一つがでたらめだと、

「こんな「いいかげん」な製品を付属させないで頂きたい!!(激怒)」と
メーカーには強く言いたくなりますし、

強度の表示が無いという事は、「試験していない」と同じ事と捉えてしまいます。

考えの至らない「取扱説明書」に至っては、その会社自体を否定したい気持ちになってしまいます。


「人の命を支える重要な部分を扱っているという事は、命を奪う危険も存在する。」

そのくらい重要だという事を認識するべきだと思います。


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高所の作業では、様々な道具や工具を使用します。

上記の「BBF」の装置も正しく使用されれば、とても安全な機材となるでしょう。


しかし、それを使用するのは作業員と言う「人間」です。

その作業員は、秀でた“職人”だけではなく、標準化されたマニュアルを外れた
発想をしては「イケない」と怒られる人たちも大勢います。


必ず使用しているロープの縛り方も、まともに知らない作業者や監督者だって
現場には実にたくさんいます。

そんな現状から、少しづつですが「安全な高所作業」を広めるべく、
質の高い訓練プログラムを開催したいと思っております。


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